知らないとは言わせない 建築メンテの常識

2023年08月05日

夏休みに子供たちがジャガイモ電池を作ったりしますね。

 

以前は豆電球を灯すことが多かったが今はLEDの為に少しの電気でも明かりがついて子供たちは大喜びしてくれますね。

 

大人も原理は御存知かもしれませんがジャガイモの中に銅と亜鉛の薄板を電極として差し込むことでジャガイモの中を電気が流れLEDが灯るのですね。

 

つまり銅と亜鉛の電位差があるので高い方から低い方に流れることで電流になる。ジャガイモの中は電解質というか湿っているので電気が起きやすいのですね。

 

さてこのような現象が住宅に悪さをすることがあるのですがご存知ですか。しっかりと学んで仕事をしている人は当然そのような間違いはしませんが中には無知ゆえにヤラカス人も多いのですそれも善意で。

 

そのような被害現象を「電食」と言います。水分が多くて金属が多いような部位で発生します。例えば昔の高級な家は雨どいも竪樋も銅製品が多いです。その樋を固定する金具が壊れた時に同質の固定具なら良いのですが手元にあまりない。

 

そこで修理の方は錆に強い亜鉛メッキ処理した釘で止めますね(笑)と笑顔で処理するかも知れません。

 

でも知らない間に雨のたびに電気が流れて錆びるというよりも蝕まれていくのです。

 

・ステンレス鋼

・銅

・鉛

・鉄

・アルミ

・亜鉛メッキ鋼

 

上で上下に離れているほど電位差が大きい。電気が流れやすいつまり錆びやすいのです。

 

配管の素材でも一緒です。そして電食は異種素材だけでなく近くを走る電車の線路などからの電気でも起きるのです。迷走電流腐食と言います。何気ない事でも無知は罪なのです。

 

専門家として御カネを頂くからには勉強しないと大変なのです。消費者の方々もある程度学ぶ必要がありますね。