津波が駆け上がる場所

2024年01月21日

津波を防ぐことは出来ない。だが来そうな場所を認識することは出来るかもしれない。

 

管理人の前職は建築会社だった。東日本大震災の直後に宮城県の空港近くから岩手県境まで海岸線を北上した。津波や震災の状況を確認するために会社の命令で行ったのです。

 

自衛隊の隊員の方々が倒壊した家屋で捜索のただ中でもあった。今でも鮮明に残る場所は女川や雄勝町そして志津川町(南三陸町に変更)です。

 

女川や雄勝町で身に染みたことは地形が海に広がってだんだん狭まっている場所。手のひらを広げて指をそれぞれ伸ばし指と指の間が海だとする。そのような地形です。

 

津波の際は想像を絶するほどの波が増幅されて襲ってくることを目の当たりにした。自分の住む場所をGoogleEarthで上空から見てみることです。蕨野という場所は川に挟まれ海と後ろの川から津波が襲って来て30戸くらいの団地があったのですが5戸くらいしか基礎に乗っていなかった。

 

掃除したかのように瓦礫が無くなり波の威力が際立っていた。自分の住む場所がどれくらいの危険性があるのかを把握したら津波警報など待たずにそれこそ自分自分であらかじめ決めている場所に逃げることです。家族であっても同様です。

 

しかしながら現実を見ると複雑な思いが強くなったことも覚えている。それは仙台空港が位置する仙台平野です。海の方から津波が来ても気づかずどこにも避難するような高い場所は見当たらなかった。

 

後ろに高速道路があってそこまで逃げるには体力が必要。高齢者は逃げようと気持ちはあってもあきらめるのではなかろうか。対策が必要だと思った。

 

一番大切なことは自分の住む場所の危険性の把握。可能ならば地盤強度の把握そして標高の確認。何もしないよりは考えて対応することで生きる可能性が高まるのです。

 

命があればどうにかなるはず。日本国中どこでも同じですこの機会を無駄にしないように考えましょう。