霧島の霧

2024年03月22日

霧島の霧:神話と気象が織りなす神秘

鹿児島県霧島市。雄大な霧島連山と深い霧に包まれたこの地は、古くから人々を魅了してきました。

霧島の語源は諸説ありますが、「霧が深い場所」という説が最も有力です。年間を通して霧が発生しやすく、特に早朝や夕方は幻想的な風景が広がります。

しかし、霧島連山の主峰である高千穂峰は、古事記に記された天孫降臨神話に登場する聖地でもあります。神話では、(ににぎの尊)が天の浮橋を渡って高千穂峰に降り立ち、地上に国を建てることになります。

この神話と霧島の深い霧を結びつけると、単なる気象現象を超えた、神秘的な意味合いが浮かび上がってきます。

 

霧は神聖な領域の象徴

神話の世界では、霧は神々が姿を隠したり、地上と天界を隔てたりする役割を果たします。霧島連山の深い霧も、神聖な高千穂峰を俗界から隔離し、特別な場所であることを示していたのかもしれません。

霧島を訪れると、時折、霧の中に忽然と現れる山々の姿や、霧に霞む風景に神々しさを感じることがあります。それは、神話の世界と現実が交錯する瞬間と言えるでしょう。

 

霧は自然の神秘

一方で、霧は科学的に説明できる自然現象です。霧島連山は標高が高く、周囲を海に囲まれているため、霧が発生しやすい条件が揃っています。

霧が発生する過程は複雑ですが、簡単に言えば、水蒸気が冷却されて小さな水滴になることで起こります。霧島連山では、山腹に吹き上げる海風や、山地から流れ出す冷たい空気がぶつかり合うことで、霧が発生しやすくなっています。

このように、霧島連山の霧は、神話と気象という二つの側面を持つ神秘的な存在です。

 

霧島をより深く味わう

霧島を訪問する際は、単なる観光地としてではなく、神話と気象が織りなす神秘的な空間として味わってみてはいかがでしょうか。

早朝や夕方に高千穂峰を眺めると、霧に包まれた幻想的な風景が広がります。また、霧島神宮や霧島温泉郷など、霧島には神話や歴史に関連するスポットもたくさんあります。

これらの場所を訪れ、霧島という土地が持つ独特な雰囲気を体感することで、神話と現実が交錯する不思議な感覚を味わうことができるでしょう。

 

霧島田口に星野リゾートが「界」というホテルを建てて運用しています。

泊ったことはないのですが管理人はこの界という名前に最初から深い興味をもってしまいました。結界の界とつながるのかとかいろいろです。そして何よりこの星野リゾートの高千穂側に仏教にとてもつながりが深い沙羅の樹が緑地帯に佇んでいるのです。

 

星野リゾートはどんな意味を込めているのか聞いてはいないが非日常の空間を結界に相応しいこの地で実現しようとしているのではないのかと思うのです。

 

次世代に残す山としてこの付近が動き始めています。静かな中に脈々とうごめく史と景と神秘が渦巻く非日常を味合うのもこれから緑が七色に変化する季節一番かも知れません。

新緑・若葉・深緑霧島だからこそ体験できますよ。

 

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